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「がんばれ!」 [エッセイ・うらぴょん通信]

 少し前になりますが、「がんばれ」という言葉をむやみに使うのはいけない、とされた時代がありました。ぎりぎりまでがんばっている人に、「がんばれ!」といって、いったい何をしろというのか。
 ―もっともです。
 たとえば、今回の大震災で被災して、何もかも失った人たちに、ただ他人が「がんばれ」というのは、いかにも無理、を通りこして失礼な気さえします。
 では、どのように「がんばれ」という言葉を使えばいいのでしょう?
「がんばれ」は、フランス語でいえば、「ボン・コラージュ!(よい、勇気を!)」という言葉になるのですが、その使い方について、ずっと考えていました。
 たとえば、児童文学作家、あるいは、画家さん、写真家さん、ライターさん・・。その辺りのフリーの世界で、「がんばらずに」成功している人は、一人もいないような気がしていたからです。

 そんな中、ある心理学者の方の言葉に目が留まりました。

「自分が好きな分野については、「がんばれ」と自分を励ましてもいいんですよ。でも、やりたくもない分野でがんばるのは、精神的によくないんです」

 ああ、なるほど。そういうことなんだ―。
 やっと腑に落ちました。
 わたしは、児童文学を書くのが好きです。
 なぜ? と聞かれても答えられません。ただ、好きです。たとえば、野球が好きとか、サッカーが好きとか、パッチワークのお裁縫が好きとか、それと同じようなことでしょう。理由ははっきり述べられません。
 でもそういうわけで、この分野で「がんばれ!」といわれたら、がんばることができるんです。これも一つの才能、といえば、才能かもしれません。「児童文学バカ」です

 今の児童文学界の状況は、「厳しい」を通りこして「最悪」です。出版社の企画に合わなければ出版することはできません。新人の人たちが巣立っていくのは、本当に大変なことでしょう……。

 だからこそ、この逆境の中でも、まだ「児童文学を書き続けたい!」という人たちには、わたしはもう、握手する手をさしのべて、こう申し上げたいと思うようになりました。
「がんばれ!!」
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