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わたくしんちダイエット編

<これは昔書いたエッセイの再掲です>

 人が何かを決心には、必ず何か大きなきっかけがある。
 勉強就職結婚、引越……。

 つい、さっき、私はそれを経験した。本当にこれを書くついさっき、私は買い物に出るため、一人でマンションのエレベーターに乗ったのである。
 すると、何ヶ月ぶりかで顔を会わせる、同じマンションのおばちゃんといっしょになった。
 開口一番、その方はいう。

「あら、


太りましたあ?」








 人は、あまりのショックを受けると、顔が青ざめながらも、急にバカ笑いをしたりするものだ。



「オッホホホ!

わかりましたあ?

この夏、太っちゃってえ」




 明るく笑ってやりすごそうとする。
心の中では、勿論こう思っていた。




 早く話題変えてくれよ。




 だが、そのおばちゃんは、許してくれなかった。
「あらあ、ちがう方と間違えたのかしら」
 なるほど、人違いか。このおばちゃんは、引っ越してきてまだ日が浅い。




 そうか、誰かと間違えたんだ。




 ほっと安堵の気持ちが、私を楽にする。
ところが、ほっぺたに指を当てて考えていたおばちゃんは、こういい放った。




「そうだわ。あちらの方と間違えたのよ。いやだあ、あちらの方は、もっと……







 やせてる人だった!」
 














  がーん! 

 




 いったい、どういうフォローであろう。
 これでは、まるで、




 あなたは、太ってる!




 と、念を押しているようなものではないか。

 一階のエレベーターホールで、挨拶をして別れても、放心状態の私は、しばらく呆然と立ちつくしていた。
 心の中で、自分に言い聞かせる。

 だめだ、恨んじゃ。罪を憎んで、人を憎まずっていうじゃないか。ああ、でも、憎む、にく、




 肉、肉……ぜい肉!



 
 頭の中が、ぜい肉のことでもういっぱいになってしまっている。
 買い物に出る気もすっかりなくなり、回れ右をして、エレベーターで家に戻る。
 洗面所の鏡に、上半身を写してみた。
 やっぱり、やっぱり、私、




 太っている!




 
 なぜ、太ったのか、理由は簡単だ。
 この夏ずっと、創作に専念したからである。
 一日ワープロの前に座りっぱなしでは、やせるわけがない。
 週に一回ヒップホップダンスに通い、エアロビクスも、一、二回やっていたのに、創作を優先させたい一心でさぼっていた。
 運動して疲れすぎるのが、怖かったのだ。




 太っても、いい作品が書けるのと、

 やせて、いい作品が書けないのと

 どっちがいいか。




 そう聞かれれば、迷わず私はこう答える女なのである。




 どんなおデブちゃんになろうと、作品を発表したい!




 だが、その生活のツケが、身体に出てしまったのである。
 しかし、そこで私は思う。
 同じ作家でも、どうしてプロポーションのいい方もいるのだろう。
 





 しくしく……。



  
 もちろん、私を知っている人なら、
「そんなの太ってるうちに入らないわよ」
 と、なぐさめてくれることであろう。
 ウエスト以外は、まだ7号サイズ、といったら、



「ふざけるんじゃないわ、喧嘩売ってるの!」



 と、怒り出す掲示板の常連さんもいるかもしれない。これ以上書くと、




 血の雨が降る




 ので、やめますが。

 だが、明かに、この夏私は2キロ太ったのだ。

 インターネットをやっていると、「うらぴょん」という名前だけ知っていて、実際は会ったことのない方ばかりだ。
 初めて「うらぴょんです」と自己紹介すると、
「え? あなたが? 本当に?」
 と、驚愕されるのが一番困る。
 なにしろ、私はどこかの掲示板で自分のことを



 絶世の美女



とまで言い切った、



 世界一の大ばかやろう!



 
 だからだ。
 来年の、児童文学関係のつどいまでに、




 整形しようか。



 
 と思ったことさえある。勿論これはすぐに却下された。理由は、



 あちこち直したら


 きっと、







莫大な費用がかかるから!



 だったら、ネットでウソをつかなきゃいいのに。
 話を面白くするために、つかなくていいウソまでつくのが、



 物書きの性!




 整形は無理でも、せめてダイエットに励もう。そう決心した今日この頃というわけである。
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